無痛分娩について
当院の無痛分娩の方法と特長について
当院で行う無痛分娩は、脊髄のそばの硬膜外腔という場所に麻酔薬を注入する、「硬膜外無痛分娩」を行っております。これは無痛分娩では、一般的な方法です。
産道を軟らかくし、痛みを取ることにより、産婦さんの気持ちを落ち着ける効果があります。
『無痛分娩』と聞けば、感覚もないようなイメージを持っている人がいます。ですが無痛分娩は、感覚はしっかり残っているので、「産んでいる」ことがわかります。痛みも多少感じる場合があります。まったく無痛というわけではありません。
また、あらかじめ硬膜外麻酔が挿入されていることで、緊急帝王切開や吸引分娩など急速遂娩(あかちゃんを早く分娩しないといけない状態)にも早めに対処ができます。
食事は絶食でミネラルウォーターなどは摂取できます。また点滴による十分な輸液負荷を行います。
硬膜外麻酔施行実績は年間で、分娩総数は582件、非無痛経腟分娩件数は340件、無痛分娩件数は128件、帝王切開件数は114件です。(集計対象期間:2022年1月1日〜12月31日まで)
無痛分娩のデメリットは?
まれに、陣痛自体が弱くなり、いきみに必要な力が不充分となる場合があります。このような場合は、吸引分娩が必要になることもあります。
麻酔を使う以上、副作用が出ることもあります。最も多いのは頭痛で、約1%の人に見られます。また、低血圧や背中に痛みが出る場合や、稀ではありますが神経障害、局所麻酔中毒、全脊麻といった思い症状の事例も報告されています。適切な対処を早急に行えるよう準備を整えた上で、少量のテスト量注入によって副作用のおそれのないことを確認してから麻酔をはじめます。
費用などは?
無痛分娩は保険適応がありません。自費診療となります。通常の入院分娩費用に追加で無痛分娩の手技料+薬剤料として5万5千円かかります。また静脈血栓塞栓症予防のために弾性ストッキングを着用していただきます。(費用3千円) 費用合計:5万8千円
※無痛分娩ご希望の場合は妊婦健診の際にスタッフへお申し出ください。
分娩監視装置と自動血圧装置にて持続的に母児の状態をモニターします。